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大腸カメラ

大腸カメラとは

大腸カメラとは大腸カメラ検査は、正式名称を大腸内視鏡検査または下部消化管内視鏡検査といい、細長い管に小さなレンズとCCDイメージセンサーを組み込んだカメラを肛門から挿入し、大腸内を撮影する検査です。カメラの直径は約12mmで、大腸内部の様子や病変(炎症、ただれ、ポリープなど)の有無をモニターでリアルタイムに確認することが可能です。
盲腸から直腸まで大腸全体の粘膜が観察できるため、検査中に早期の大腸がんの発見や、大腸がんの前がん病変である大腸ポリープの切除も可能です。

大腸ポリープとは

大腸ポリープの多くは自覚症状がありませんが、肛門付近にポリープができると、血便や粘液便が見られる場合があります。また、ポリープが大きくなると便の通り道が狭くなり、腹痛、腹部膨満感、排便異常などの症状が起こります。
大腸ポリープは良性の腫瘍で、腺腫と呼ばれる大腸粘膜の細胞が増殖したものです。長期間放置するとがん化する可能性があるため、前がん病変と呼ばれています。前がん病変である大腸ポリープを切除することにより、大腸がんの発生を予防することができます。大腸ポリープの最も多い部位は、肛門に近い直腸とS状結腸ですが、盲腸までの結腸全体にできることもあります。


大腸カメラは苦しい?
大腸カメラを楽に受ける
方法は?

大腸カメラ検査が苦痛とされる理由には、カメラがS字結腸を通過する際に生じる痛み、腸内を拡張するためのガスによる痛み(お腹の張りや不快感)、以前の腹部手術による腸管の癒着に伴う痛みなどが挙げられます。
そのため、より快適な大腸カメラ検査を受けるためには、適宜鎮静剤を使用する、大腸カメラ検査を行う医療機関を慎重に選ぶ、相性の良い下剤を探すなどが挙げられます。


大腸カメラが
推奨される症状

  • 血便または黒い便(黒色便)
  • 大腸ポリープが発見された
  • 大腸がんの既往歴
  • 貧血
  • 他の検査で大腸の異常を指摘された。
  • 大腸が原因と思われる消化器系の症状
  • 腹痛
  • 急激な体重減少
  • 頻回の下痢
  • 便秘
  • 便潜血反応で陽性だった

など


大腸カメラで
発見できる病気

  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん
  • 大腸カルチノイド
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • ベーチェット病
  • 過敏性腸症候群
  • 虚血性大腸炎
  • 大腸憩室炎
  • 大腸憩室
  • 肛門ポリープ

など


当院の
大腸カメラ検査の特徴

適宜、鎮静剤を使用した大腸カメラ検査を受けられます

鎮静剤を使用することで、リラックスして眠ったような状態で検査を受けることができます。痛みや不快感がほとんどなく検査ができます。また、鎮静剤を用いず検査を受けることも可能です。鎮静剤を使った場合はしばらくの療養と車の運転を控えるなどの制約があります。

解像度の良い内視鏡システムを導入しています

当院はオリンパス「EVIS EXERⅢ」内視鏡システムを導入しています。デジタルハイビジョンや画像処理、特殊波長レーザーを駆使することで、微細な病変の発見や精密な検査を短時間で行うことができ、患者様の負担を軽減しています。
特に「NBI(Narrow Band Imaging)」は、急速に増殖するがん細胞の周囲に集まる毛細血管の特徴を利用して、がんを超早期に発見することができます。またNBIの進化により、血管の分布を詳細に表示することができ、大腸がんの早期発見・早期治療が可能になりました。これにより、患者様の健康に向けた、より確実なサポートが実現しました。

小さな病変も見逃さないために、大型モニターを使用

当院では高解像度の内視鏡モニターを使用しています。高度な画像技術を駆使して正確な診断・治療を行うためには、モニターの精度が非常に重視されます。大型モニターを使用することで、小さな病変も見逃すことなく、正確な診断と治療が行える体制を整えています。また、拡大観察でも細部まで鮮明に見ることができ、反射や映り込みがないため、角度や位置の縛りを受けることなく、短時間で正確な観察が可能です。このようにして患者様の負担を軽減し、より確実な医療を可能にします。

負担の少ない軸保持短縮法

大腸カメラ検査では、内視鏡を挿入する際に痛みや苦痛を感じることがあります。腸の形状には曲がりやねじれ、癒着など個人差があり、これらが負担を増大させる要因となります。当院は患者様の腸の状態や体格、病歴、手術歴などを考慮し、負担を最小限に抑えるために適切な挿入法を決定します。

検査中に発見した大腸ポリープの即日切除が可能です

検査中に発見した大腸ポリープの即日切除が可能です大腸ポリープは良性腫瘍ですが、放置すると将来的にがん化する可能性があります。当院では、大腸カメラ検査中に発見されたポリープについて詳細に観察し、切除が必要と判断された場合には、即日でのポリープ切除手術を行っています。検査当日にまとめて対応することができ、別途の来院や事前の食事制限、下剤の服用も必要ありません。ただし、ポリープのサイズや数、形状、大きさなどによっては入院手術が必要な場合もあります。その場合には、提携している高度医療機関をご紹介します。

炭酸ガスを使用し、検査後のお腹の膨満感を迅速に解消します

腸は複雑に曲がりくねっており、多くのしわやひだがあります。大腸カメラ検査では、これら細かい部分も観察するために、ガスを送り込んで腸を膨らませます。通常、医療機関では空気を使用しますが、検査後に腹部膨満感が続くことがあります。当院では、多くの場合、空気よりも吸収が早く安全性の高い炭酸ガスを使用し、腹部膨満感の緩和に努めています。吸収された炭酸ガスは二酸化炭素となり、呼気により速やかに体外に排出されますので、安心して検査をお受けいただけます。

大腸カメラ待合室をご用意

当院では、大腸カメラ検査を受けられる方専用の待合室をご用意しております。リラックスした状態で検査に臨んでいただけます。

胃カメラと大腸カメラの同日検査が可能です

当院では、胃カメラと大腸カメラの同日検査が可能です。特別な制約のある方やお忙しい方にとっては、食事制限や受診回数を減らすことができ便利です。ただし、同日検査が可能かどうかは医師の判断となりますので、ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。


大腸カメラ検査の流れ

1検査前日

大腸カメラ検査の前日には、夕食は20時までに摂るようにしてください。検査前日からは、ひじきやわかめ、こんにゃく、きのこ類などの食物繊維が豊富な食品や、いちごやキウイなど種の多い果物を控えるようにしてください。また、飲酒はなるべく控えてください。水や薬については通常通りに服用いただいて構いません。

2検査当日

検査当日は、検査が終わるまで絶食で、喫煙も禁止となります。極力ご自身による運転での自家用車、バイク、自転車での来院はご遠慮ください。下剤を服用されている方は、医師の指示に従って服用してください。

3来院

※病院で下剤を服用される方は、指定された時間にご来院ください。

4検査

検査の際は体の左側を下にしてベッドに横になっていただきます。検査中に大腸ポリープが発見された場合、それらを切除し、疑わしい病変について組織サンプル(生検)を採取します。

5検査終了後

検査の所要時間は約30分です。ポリープ切除などを行った場合はもう少し時間がかかります。検査終了後、医師が診察(結果説明)を行います。組織採取(生検)を行った場合には、約2週間後に結果が出ます。その場合は後日ご来院ください。


大腸カメラ検査後の注意点

大腸カメラ検査終了後の注意事項として、以下の点をお守りください。
詳細については検査前にご説明します。

  • 飲食は通常1時間後から可能です。
  • 検査当日はシャワーのみにしてください。
  • 検査当日の車の運転や激しい運動はご遠慮ください。
  • 検査後、気になる症状がある場合は、すぐに医師にご相談ください。

大腸カメラ検査の費用

  1割 3割
大腸カメラ検査のみ 約2,500円 約7,500円
大腸カメラ検査+組織採取(生検) 約3,000~7,000円 約10,000~18,000円
日帰り大腸ポリープ切除 約9,000~12,000円 約27,000~36,000円

大腸カメラ検査でよくある質問

大腸カメラ検査中に痛みや不快感を伴うことはありますか?

一部の症例を除き、大腸カメラ検査では通過時に一時的に軽い痛みや不快感を抱くことがありますが、ほとんどの患者様にとって我慢できる程度です。鎮静剤の使用や軸保持短縮法などの手技により、検査の負担を軽減できます。

大腸カメラ検査前の食事制限や下剤について教えてください。

大腸カメラ検査の前には、食事制限や下剤の服用が必要な場合があります。具体的な方法は医師や当院スタッフから詳しく説明されます。食事制限で腸内をきれいにし、下剤によって腸内を空にすることで、検査の精度を高めます。

大腸カメラ検査は保険適用の対象ですか?

医師が必要と判断した場合、保険が適用されます。ただし、医師が必要ないと判断した場合は保険適用外となります。

大腸カメラ検査の所要時間はどのくらいですか?

大腸カメラ検査自体にかかる時間は30分程度です。ただし、検査中に組織採取やポリープ切除を行う場合は、検査時間が長くなります。また、前処置にかかる時間や鎮静剤が切れるまでの時間なども考慮する必要がありますので、来院されてから帰宅できるまで3時間程度を見込んでください。