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粉瘤

粉瘤とは

粉瘤粉瘤は良性の腫瘍で、アテロームや表皮嚢腫と呼ばれることもあります。皮膚の下にある組織の袋で、垢や皮脂などの老廃物が溜まってできたものです。初期にはあまり目立たず、触ると小さなしこりのように感じる程度です。この状態では特に問題はありませんが、しこりが大きくなったり、独特の臭いがしたり、細菌に感染して炎症を起こしたりすることがあります。炎症を起こして熱を帯び、化膿して激しい痛みや腫れを伴うようになったら、できるだけ早く治療して膿を出す処置が必要です。
粉瘤は、時にはニキビと間違われることもありますが、その治癒過程はニキビとは異なり自然には治りません。ニキビが毛穴の閉塞によるものであるのに対し、粉瘤は袋状の腫瘍です。治療としては時により局所麻酔をし切開して内容物を排出させ袋をつぶすか、この袋状の組織を袋ごと取り出します。あちこち何か所もできる方もいますが、完治を目指すときは袋ごと取り出します。炎症が強い場合傷は通常、縫合しません。切開または摘出が必要な場合予約して下さい。

粉瘤と似て非なるもの

脂肪腫

化膿せず、皮膚への癒着が少ない大きいもの形が悪いものは脂肪肉腫の可能性もあり、病理検査に提出する可能性がありあります

ガングリオン

典型的なものは手関節背側(甲側)に生じます。
その他のガングリオンのできやすい場所としては、手首の母指(親指)側の掌側の関節包やばね指の生じる指の付け根の掌側の腱鞘のあるところです。刺すとゼリー状の液体が溜まっています。
ガングリオンは腫瘤のみで無症状なら、放置しても心配はありません。治療法法としては、ガングリオンに注射針を刺して注射器で吸引し内容物を排出します。何回か吸引排出する治療を行ううちに治ることもあります。ガングリオンに力を加えて押し潰す治療法もあります。繰り返したり痛みなど症状が続くものは手術することもあります。手術をしても再発する可能性もあります。


粉瘤は痛い?症状について

粉瘤は初期の段階では見た目に変化がないため、触りにくい場所にある場合は気づかない場合が少なくありません。しこりのようなものを触っても、ニキビと間違われることも良くあります。時間の経過とともに中の老廃物が増え、徐々に大きくなることがあるので、ニキビではないことがわかるようになってきます。

粉瘤による痛み

粉瘤が細菌感染を起こすと、化膿して痛みを引き起こすことがあります。この場合、排膿処置や抗生物質によって炎症は収まりますが、粉瘤は薬物療法だけでは治りません。袋状の組織が残り、炎症が繰り返される可能性があります。
粉瘤を治療するには、皮下の袋状の組織を完全に取り除く摘出手術が必要になります。炎症が悪化し、腫れが大きくなることもありますので、痛みが現れたら速やかに治療を受けることが推奨されます。


粉瘤の治療

「切開法」あるいは「くり抜き法」(摘出法)で腫瘍を取り出します。局所麻酔のための注射針を刺す痛みを軽減するために、極細針を使用します。
局所麻酔後、患者様の状態に応じて生理食塩水を注入し、皮膚と周辺組織の剥離することがあります。

くりぬき法

くりぬき法特殊な器具を使って腫瘤に小さな穴を開け、粉瘤の中身を絞り出し、絞り出されてしぼんだ腫瘤の袋を取り出す治療方法です。小さな切開で腫瘍を摘出することが可能です。手術時間は麻酔も含めて30分程です。予約が必要です。

1腫瘍の周辺に局所麻酔を打ちます。

2クーパーやメスを使って、皮膚を小さな断片にくり抜きます。

3腫瘍の中身を排出します。(排出せず、袋ごと取り出すこともあります)

4被膜を慎重に取り除きます。

5十分に止血し、傷口を閉じます。

切開法

切開法腫瘍の真上を切開し、内容物を排出する治療法です。特に炎症が強いとき行うことが多く、袋が中に残るため後日袋を取り出す必要があることがあります。

1腫瘍周辺に局所麻酔をします。

2メスで皮膚を切開します。

3腫瘍の中身を排出します。


手術の注意事項

術後

手術後は、患部にガーゼを貼ってお帰りいただきます。
ガーゼは1~3日間、出血で滲みます。ガーゼは毎日交換し、ガーゼが汚れなくなったら水をはじくテープを貼ります。感染を防ぐため、抜糸まではなるべく患部濡らさないことをお勧めします。
2~3週間で傷は硬くなりますが、徐々に柔らかくなっていきます。患者様の体質によっては肥厚性瘢痕やケロイドになる可能性がありますので注意してください。

副作用

切開の大きさによっては、全く傷跡が残らないという程ではないものの、できるだけ傷跡が目立たないように手術を行います。手術当日と翌日の飲酒、運動、入浴は出血の可能性があるためなるべく避けてください。患者様によっては、処方薬に対するアレルギー反応などの副作用が出ることがあります。再発のリスクもあるため、手術は細心の注意をもって行います。


当院の特徴

特徴1 診察した上で手術を決定します

まずは診察を行い、粉瘤かどうかを判断します。診察結果をお伝えし、必要な治療法をご提案します。
粉瘤の手術は外来で行うことができ、体へのご負担も少ない手術ですが、術後通院も必要になるためご意見をお聞きしながら治療方針を決定していきます。

特徴2 痛みを抑えた手術

当院では、手術時の痛みを軽減するため局所麻酔を使用しています。局所麻酔を注入する際も、極細の針を使用したりと痛みを極力抑える配慮を行っています。
また、特に痛みに敏感な方には個別対応も可能です。痛みを和らげるための様々な方法をご提案しますので、お気軽にご相談ください。

特徴3 入院不要の日帰り手術に対応しています

手術は短時間で終了します。当院では炎症性も含め、腫瘤の摘出手術は基本的に日帰りで行っています。
日帰り手術が可能かどうかは、事前の診察で炎症の有無、粉瘤の大きさや数などから慎重に判断します。
手術に全身麻酔が必要な場合や、悪性腫瘍の可能性がある場合は、当院と提携している大学病院などにご紹介し、患者様が快適に治療を受けていただけるよう心がけています。

特徴4 粉瘤の手術は保険適応です。

粉瘤の治療は、検査、診断、手術、病理検査などの一連の診療が健康保険や公費助成の適用対象となります。さらに、個人で民間の医療保険に加入されている場合、契約内容によっては手術給付金を受給できる場合もありますので、事前にご加入の保険会社まで、保険内容をご確認ください。


粉瘤の治療費用

※3割負担

部位 費用
露出部の2cm未満の粉瘤 準備中
露出部の2~4cmの粉瘤 準備中
露出部の4cm以上の粉瘤 準備中
露出部以外の3cm未満の粉瘤 準備中
露出部以外の3~6cmの粉瘤 準備中
露出部以外の6cm以上の粉瘤 準備中

※上記、手術費用外に、初診料・再診料・処方料・薬剤料などが別途かかります。
※診療報酬の改定があった場合、金額が変更となることがあります。


粉瘤のよくある質問

粉瘤は、どこにできるのですか?

粉瘤はどこにでもできます。
比較的よく見られる部位は、顔、首、背中、耳の後ろなどです。
また、粉瘤は外傷、手術の傷、ウイルスの感染などによって、手のひらや足の裏にもできる場合があります。

粉瘤をつぶしても大丈夫ですか?

粉瘤を強引につぶすと細菌感染を招き、炎症や痛みをもたらすことがあります。
つぶしたり傷つけたりする前に医師の診察を受けましょう。

「くり抜き法」の手術は痛いですか?

局所麻酔を行いますので、手術中の痛みはほとんどありません。
部位や大きさにもよりますが、傷跡も小さいので術後の痛みもほとんどありません。

粉瘤の手術後、傷跡は残りますか?

「くり抜き法」は小さな穴をあけて腫瘍を切除する治療法です。
術後しばらくは薄い傷跡が残ることがありますが、時間の経過と共に目立たなくなりますのでご安心ください。

粉瘤なのか、他の腫瘍なのかよく分かりませんが、診察可能ですか?

もちろん診察できます。
当院ではその他、脂肪腫、その他の皮下腫瘍など、様々な「できもの」の検査・治療が可能です。できものの場所、大きさにより高次病院に紹介することもあります。気になる「できもの(腫瘍)」がありましたら、お気軽にご相談ください。